異次元への誘(いざな)い 

その日の彼女は、これまでのライブとは違って見えた。
石間秀機氏、川勝陽一氏の、お二人のサポートを得て
限界に達していた緊張の所為だったのだろうか。
(ご本人のコメントにも「三日間眠れなかった」とあった)

普段の打ち込みとギターだけの演奏とは異なる、
シターラとキーボードの演奏をバックに猪崎有佳は歌いだした。
石間氏ご自身で考案されたと言うシターラの不思議な音色と
特出したテクニックを持つ川勝氏の奏でるキーボードに
彼女の声が絡みつく。

緊張の糸が途切れぬまま、猪崎有佳は踊り、歌う。
三者三様の旋律が、一つの美しい建造美に構築されていく。
これはもう、サポートされているという次元ではない。
それは、完全なる見事なコラボレーションだった。

今回のイメージを言葉にするなら、「月光に舞う狂女」だろうか。
(誤解のないように。これは褒めているのです)
彼女の歌は、更なる新たな扉を開いたかのようだった。

その日、そのステージの数十分間。
異次元に吸収される悦楽に酔い痴れたのは・・・私だけではあるまい。


2004. 7. 27 祈夢




またまた書いて頂きました素晴らしきライブレポ!
祈夢さまいつもありがとうございまっす♪

 by ユカ





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